FM三重『ウィークエンドカフェ』2016年6月25日放送

今回は『鳥羽市広告宣伝戦略委員会』委員長の吉田一喜さんがお客様。
鳥羽市観光協会の副会長でもあり、鳥羽で老舗旅館を営んでいます。
吉田さんが委員長を務める広告宣伝戦略委員会ではアフターサミットへの取り組みが進められています。
この地域が注目された今、海外や国内のお客様にもっと鳥羽に来てもらおうといろんな発信をしています。
伊勢志摩ブランド、鳥羽ブランドの発信です。

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ネチアのように2度3度、サミットを開催してほしい

鳥羽はこれから『アフターサミット』ということで、集客の仕方を考えていかないといけません。
過去のサミット開催国を振り返ってみると、ベネチアなど世界的に有名な観光地で開催されています。
伊勢志摩でサミットが開かれたということは、世界的に有名な観光地に肩を並べられるブランドを手に入れたということ。
これからはブランドの発信が、大きく集客に関わってくるのではと思います。
ちなみにベネチアでは過去3回、サミットが開催されています。
伊勢志摩も今回が1度きりの開催ではなく、今後のサミットへ向けての誘客も働きかけ続けて、2度め3度めの開催地に選ばれることにつなげていきたい・・・と、密かに考えています。
風光明媚な上、大阪からも名古屋などの大都市圏からも近く、立地的に良いところ。
志摩市賢島は非常に警備しやすいため選ばれたという側面があります。
日本で開催するなら、もっとも理想的な場所だと印象付けられたのかな、と思いますね。
鳥羽市・志摩市・伊勢市をひっくるめて『伊勢志摩国立公園』なので、その中でも宿泊地としては最大宿泊人員を誇る鳥羽市が、リーダーシップを発揮していきたいと思っています。

 

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羽市広告宣伝戦略委員会とは

三重県の中では、市役所内もしくは観光課に事務局を置く組織で、広告宣伝に特化した委員会というのは、鳥羽にしかないと聞いています。
広告と宣伝というのは、観光誘客にもっとも重要な要素との考えのもと、この委員会を立ち上げました。
しかし難しいのは、日本人には『奥ゆかしさの文化』があり、あまりでしゃばりすぎると嫌われてしまうんですね。
アメリカのように「こんなに素晴らしいんですよ!」一辺倒ではなく、奥ゆかしさの文化を鑑みながら、持って生まれた素のままの鳥羽の良さを、自然に発信できる委員会を目指しています。
毎年いろいろな仕掛けをしていますが、今はまず『恋する鳥羽』という言葉を発信しています。
『恋する鳥羽』というキーワードで検索してもらうと、HPやFacebookでもページがあります。
HPを見ていただくと、海女さんが歴史的にどういう状況で伝統をつなげてきたかなどのページ、イベント告知などのページもあります。
一度HPにアクセスしてください。
基調がピンクで、とてもかわいらしいHPとなっています。
またHPの中に『鳥羽108人隊』というのもあり、これは『鳥羽』と『108』をかけています。
108人の観光・宣伝のプロフェッショナルや、プロフェッショナルを目指している人たちに登場してもらったポスターもあります。
一人ひとりが鳥羽に恋している、また、鳥羽に来て恋してほしい・・・との思いから『恋する鳥羽』という言葉を発信しています。
108人もどんどん拡大していこうと、ポスターも第2第3弾を計画中です。
ぜひみなさんに、『恋する鳥羽』のHPに来て、『恋する鳥羽隊』に参加してもらいたいですね。

 

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羽の魅力をさまざまな形で売りだそう

観光の仕掛けとして、ご当地バーガー『とばーがー』を作りました。
他には、2〜3年前に六本木ヒルズで『鳥羽の海女さん104人』というイベントを行いました。
海女さんの格好のまま近鉄列車に乗って名古屋まで行き、新幹線に乗り換えて1車両を全員海女さんで占め、そのまま六本木ヒルズまで行き、鳥羽を宣伝しました。
今では全国的に有名になった鳥羽の3世代海女さん、中川さんたち3名は本当に公の気持ちで鳥羽の宣伝をしてもらっています。
広告宣伝侵略委員会としては、鳥羽という場所の魅力を発信するには、鳥羽にゆかりのある人物の発信が必要だと思っています。
これからも『恋する鳥羽』のHPまたは事業の中で、人物にスポットを当てた鳥羽の発信をしていきたいと思っています。

現在、鳥羽の人口は2万人を切ったところです。
それをネガティブに捉える方もいますが、私は逆に、人と人とのつながりがより密接になれる人口規模なのではと思います。
いろいろな人が身近にいて、ちょっと探すと友だちの友だちという・・・つながりが濃いんですね。
これは観光地としての大きな魅力だと思います。
過去、歴史的にもたくさんの偉人がいます。
まだ公にはしていないのですが、今年仕掛けたいと思っていることがあります。
それは作家・江戸川乱歩。
彼は鳥羽ではなく名張ですが、三重県出身。
しかも鳥羽の造船所で働いていた時期があります。
そして鳥羽にある4つの離島の1つ、坂手島で学校の先生をしていた村山隆という人と出会い、結婚したのです。
このストーリーを、『恋する鳥羽』の中でも発信していこうかなと思っています。

 

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島の伝統文化は鳥羽の宝物

今、鳥羽市の観光協会では、漁業と観光の連携を最重要事業として捉えていて、観光協会長が水産庁に行ったり、逆に漁業組合長が観光協会に行くなど、行動を起こしています。
漁業は観光地の魅力アップ、ブランド化を高める効果もあると思うので、そういう取り組みを進めていきたいですね。
また有人離島は独特な文化があります。
私は25歳で東京から帰ってきて、ちょうど25年経ちました。
帰ってきた頃から言い続けているのが、観光地鳥羽においては、離島は観光の宝だということ。
離れ島ならではの助け合いの伝統文化は、日本の古き良き道徳観につながりますし、密接な関係が優しい観光地を形成する基礎になっていると思います。
そういった意味で、これから離れ島の文化も発信していきたいと考えています。

 

夜連続花火は今年で18年め!

鳥羽では、毎年7月第4金曜日に『鳥羽みなとまつり大花火大会』が行われます。
その後、鳥羽旅館組合が主催で、20:30からおよそ5分間ですが毎日花火を上げる『毎夜連続花火』を行っています。
詳しくは鳥羽旅館組合のHPをごらんください。
海辺を、鳥羽の潮風にあたりながらそぞろ歩きしてもらうと、穏やかな気持ちになれるかと思います。